レビュー『エコエコアザラク ~眼~』Night13「地獄門」 | 魔法使いの赤い城

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レビュー『エコエコアザラク ~眼~』Night13「地獄門」

ご訪問ありがとうございます。
青木無常です。

さて、本日は『エコエコアザラク ~眼~』
Night13「地獄門」のレビューであります。

me08.jpg


ネタバレあらすじにも記載したとおり、
とうとうこの『エコエコアザラク ~眼~』という物語も、
このエピソードにて完結を迎えることとなりました。

さんざっぱら文句を並べ立てましたが、
やはり名残惜しいものがあります。

『エコエコアザラク ~眼~』
Night13「地獄門」
2.レビュー

Night13「地獄門」のネタバレあらすじはこちら



息絶えた山中博美と苦悶する修験者たちを見て、
賀茂が「何が起こった……?」と独白。

いや。
えーと。
その、つまり。

……あんた、こういう結果を予測してなかったのかい!

と、突っ込み入れたくなる無責任ぶり(^_^;)。

冒頭に出てくる蛇は、これは本物ではないですよね。
造形だとすると、予算がないわりには
よくできています。


嘉陽愛子の演技


ここまでで、あっけらかんとしていて
ほぼ能天気なだけの少女として描かれてきた
倉橋みすずですが、
このシーンで、不思議な存在感を出します。

役柄としては、特別な何かの力があるわけでもなく、
ストーリーにすら関わらずに最後まできたみすず。

今回も状況は同様なのですが、
今までとはまったく違った表情を見せてくれました。

薫を幻視して呆然と立ち尽くす恵理を、
けげんそうにふりかえる。
「薫」とつぶやく恵理につられて
姿をさがすが、もちろんどこにもない。

いぶかしげな横顔から、一瞬だけ目を見ひらき、
泳がせた視線を、ゆっくりと恵理に向ける。

このあたりの表情の動きが非常に雄弁で、
嘉陽愛子の意外な演技の確かさを感じさせます。

嘉陽愛子自身のキャラも、
能天気かつ何も考えてなさそうな感じなんですが、
案外演技派だったりするんでしょうかね。

さらに、「なんでもない」と誤魔化す恵理を
まじまじと見つめ、目を伏せ、
もう一度恵理を見つめなおし、
「み、みえるの……?」

セリフは若干わざとらしい感じもしますが、
この部分も目の演技が素敵でした。

うろたえて走り去る恵理を見送る表情も、
これまでの“倉橋みすず”とは
まったく違う感じで、若干びっくりします。


魔女


「赤い部屋」に集った女たち全員が、
黒井ミサの言葉を受けて魔女になることを決意し、
唯一の“男”である田上を
いっせいに見つめるシーン。

いいですねえ(^_^;)。
重い物語を軽くするシーン。
田上のとまどいは、そのまま
みているわれわれのとまどいでもあります。

渡辺いっけいの風貌や演技も、
おもしろさを増幅させる。

すてきな役者さんですねえ(^_^;)。



あと、またまた例の
エコエコアザラク -眼-」を見てみると、
最終回だけあって、やはりシナリオがありました。
(注意:シナリオのリンク先はPDFファイルです)

それによると、なんと、
次のような記述が!

<以下引用>
「あたしは、肉体を一度棄てていた。
お蔭で、あたしの魔術の力は
以前よりもずっと衰えている。」
<以上引用>

いや、このセリフ自体は問題ない、
というか、必要なセリフなのですが。

なんと。
ドラマでは、省略されてしまっている!

いやはや。

いや。
だいたいそんなところなのだろうな、
と想像することはできますけどね。

こんな重要なセリフ、削るか? ふつう。

みている人間に想像させるというテクニックを
使ったつもりなのかどうかは知りませんが。
これまでの不親切ぶりに振り回されてきた身としては、
どうにも納得がいかないとどめの不親切――

としか受け取れません(^_^;)。
ひでえよ、製作スタッフ。

さらには、田上が、おれは男だぞと抗議。
対するに亮子のセリフ、

<以下引用>
「ウィッチ、ウィッカは本来、
女に限定した言葉ではないのよ」
<以上引用>

これも入ってない。
どゆこと?

視聴者に想像させるとか、
そういうレベルの話じゃないと思う。
手抜き? とさえ思ってしまう。

あまりに、ひどい。



賀茂の野望


賀茂が地下のバジリスクに向けて、
文句をたれます。

ここで賀茂が何を望んでいたのかが
はっきりします。

すなわち――

「この東京を荒野に均し、
正しき霊的都市を築こうという私を
助けてくれるのではなかったのか!?」

なるほど、そういう意図だったのですね。

というか、夢枕獏菊地秀行以来の
伝奇ホラーにはありがちなわかりやすい野望。
荒俣宏的設定、といった方がいいかな。

Amazonリンク


バジリスクが、召還者の意図を無視して
暴走し始めるのも定番。

きちんといろいろ説明していてくれれば、
このあたりも素直に受け止められるんですが(^_^;)。
どうも「けっ、予想以下だぜ」
という気分になってしまうのは、私だけでしょうか(^_^;)。



また、次のシーンでは、岸田秘書の背後にいた
桜木幹事長も姿を見せます。
確か、映像としてはこれが初登場ではなかったですかね。

まあもともと、賀茂の使いっ走りでしょうし、
重要度は低いといっていいのでしょうけど、
いかにも唐突に拳銃自殺。

形代(かたしろ)のようなものが国会議事堂の前で
風に舞い散らされるシーンがはさまれるので、
これも何か呪術的な力による結末、
ということは推測できますが、それにしても唐突。


岸田秘書が、息子に「一人でやっていけるよな」
と金をわたすシーンが、さらに続きますが。

ここも、なんで? という感じ。

まあ自分のボスが
スキャンダラスに自殺してしまったので、
岸田秘書も政治家生命を絶たれたとか、
そういう解釈でいいんでしょうかね。

どうにも、説明不足。
ゆえに、消化不良感がハンパない。

だからこそ、私がここまで、
この物語に拘泥する原動力とも
なったのかもしれませんがね(^_^;)。

で、ドラマを見る限りでは、
岸田親子が最終的にどうなったのかも、
まったくわかりません。
見る人の想像に委ねる、といったところなのか。

パターンからして、父は自殺、
嘉彦は千砂に怯えて転落死、
といった感じなんでしょうかね。



儀式のシーン


リリーちゃんが、黒マントに身を包んでいます。
赤いドレス以外のリリーちゃんの姿を
初めて見ました(^_^;)。

正直、赤いドレスの方がしっくり来る(^_^;)。

遠景のシーンだと、黒マントの下から
赤ドレスがのぞいてますけど、
包帯の白、ドレスの赤、マントの黒、
と並ぶと、紅白饅頭のように見えてしまった(^_^;)。

赤いドレスは脱がせた方がマシ。
でも私だったら、赤いドレスのままでいさせます。
整合性は低くなってしまいますが、
ビジュアル的にはこの方がいいのでは、と思います。


対して、
いかにも居心地の悪そうな顔をする田上が
これまたおもしろい。

杯を受けるシーンでは、観念した感じで
これまたおもしろい。


ミサが呪文にあわせて手を動かすシーンでは、
以前も使っていた、手の動きにあわせて
画面がゆらめくエフェクトがかけられています。

このエフェクト、私は好きですね。
いつか使おう。


で、ミサが“門”に引き込まれそうになった時、
ついにリリーちゃんが活躍!
ミサの前に立ちはだかり、なんと呪文を唱え、
ミサを救います!

意外とかわいい声でした(^_^;)。



地下での対決


さて、いよいよ地下に踏み込んで
“バジリスク”と対峙するシーンですが、
ちょっとだけ、眼球切り裂き魔の怨霊が出てきます。
Night06「怪物」で出てきて、ミサに調伏された、
あの連続通り魔の女です。

なんかここも唐突。
あんまり意味も意義も感じられない。
このあと、でてくるわけでもないし。
ただ、ミサをひきずりこんだだけ。

でも、キャラとしては非常に印象的だったので、
ありっちゃ、あり、といったところですかね。



“もう一人の黒井ミサ”の正体については、
特にいうこともありません。
ネタバレあらすじに記載したとおり。

しっくりこないのは、
田上が遭遇した“幼女”の黒井ミサ(?)。

これは、Night07「複眼」
講釈師の弁ずるトーキーを見ていた、
あの少女なんでしょうか。

まあどちらにしろ、
あの回の演出がカスなのは変わりませんが。

あと、Night02「儀式」で、
恵理とみすずがミッチィと三人で訪れた
カラオケボックス。

あそこに出てきた“ラルヴァ(?)”の少女とも
似ているような気が。

いずれにしても、意味不明ですけど(^_^;)。

前話で、軽薄な男が手をふっていた対象も
この幼女。

これは明快ですね。
“見た目”は、かわいい幼女に
手をふるヤツがいるって構図は。
ここは納得。


でも、田上がその幼女をみて、
<以下ネタバレ>
“黒井ミサ”であると判別するのも、
いまいち意味不明ですね。

まあ、前半部で“魔女”となったわけなので、
それくらいわかるのかもしれませんけど(^_^;)。

で、“東洋の魔術師”の力を借りて、
ようやく復活できたから、
“もう一人のミサ”は幼女の姿をしている、と。
そういう感じなんですかね。

で、幼女の“ミサ”の首に手をかけ、
途中でやめるミサ。

でも、賀茂の霊体は、
「バジリスクがひとつになったか」
という。

ひとつになってないじゃん(^_^;)。



最後に、外からは閉じることのできない
“地獄の門”を閉じる役目を
田上が引き受ける。

なるほど。
そういう役割を、担うことになっていた、
というわけなんですね。


結末


で、結局。
ミサは、ひとつになったかどうかわからないまま、
物語は閉じられます。

シナリオを見る限りでは、

<以下引用>
日常の音が高まっていくが――、
少しづつ、低い地鳴りの音が重なっていき――
<以上引用>

と結ばれており、
滅びが東京に訪れることが
暗示されていますが……。

分裂してまで、世界を護ろうとしたミサは
<以上ネタバレ>
果たしてどうなってしまったのか……。



というわけで、長きにわたってお送りしてきた
『エコエコアザラク ~眼~』の
ネタバレあらすじとレビューも、
今回でめでたく終了とあいなりました。

これだけの作業をして、
ようやく全体像が見えた気がします。

とにかく、説明不足が甚だしすぎる。
この一言に尽きる、と、
激しく実感した今回の作業でした。

小さなところで、
よくわからない部分もたくさん残っている。

洗髪のシーンの意味とか(^_^;)。

でも、さんざん文句をたれたりしましたが、
私は、この物語はおもしろいと思っています。

そして上野なつひという女優が、
大きな牽引力をもって、
この物語を語ってくれました。

ようやく、満足できたような気がします。

Amazonリンク


本日はこのへんで。
それでは、また。

Night13「地獄門」のネタバレあらすじはこちら





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詳細なあらすじになる場合もあり、ネタバレもがんがんしまくりますので、あらかじめご了承願います。

一応ネタバレ部分は
<以下ネタバレ>ネタバレ部分<以上ネタバレ>
のような感じで括って中身の文字色を変えておきます。
必要に応じてドラッグ反転でお読みいただきますよう、お願いいたします。

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