レビュー『エコエコアザラク ~眼~』Night12「魔女の鉄槌」 | 魔法使いの赤い城

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レビュー『エコエコアザラク ~眼~』Night12「魔女の鉄槌」

ご訪問ありがとうございます。
青木無常です。

本日は『エコエコアザラク ~眼~』
Night12「魔女の鉄槌」のレビューを行います。



凄惨な終わりかたをした前回からの続きで、
「スクープアイ」で報じられた
<以下ネタバレ>
バジリスク・イブが黒井ミサである、
というネタもありましたが、
これはいかにも陰謀めいた
<以上ネタバレ>
内容でありながら、実は……

というような流れにつながっていきます。

『エコエコアザラク ~眼~』
Night12「魔女の鉄槌」
2.レビュー

Night12「魔女の鉄槌」のネタバレあらすじはこちら




上野なつひの絶叫が響く


冒頭、<以下ネタバレ>
リンダの死に直面して怒りにまかせた
黒井ミサの咆哮が、暴徒たちに突き刺さる。

迫力のある演技と
上野なつひの美貌が映えるシーン。

が……何も起こらない。

不気味な、悲鳴のような合成音声のあとに、
ビケちゃんが地面に落ちて、
煙をあげるシーンにつながりますが、
ここも何だかわかりにくい。

脚本家メインのウェブサイトである、例の
エコエコアザラク -眼-
で見ると、この回のシナリオ
(注意:リンク先はPDFファイルです)も見られます。

これによると、どうもビケちゃんは
「焼け焦げ」る予定だったらしい。

実際には、
地面に落ちたぬいぐるみの後ろから
若干の白い煙が立ち昇るだけ……。

なんででしょうね。
予算がないっつったって。
最後にこのシーン撮って、
景気よく燃やしてしまうくらいのことはできなかったのか。

それとも、このサイトで言及されているとおり、
“ビケちゃん”への小中千昭の愛着が、
それを阻んだのか(^_^;)。

まあ、そんなことはあり得ないと思いますが。

何が起こっているかわからない、
という部分もありますが、
著しく映像に迫力を欠く結果になってしまった点が
もっとも残念な点ではあります。

素材はよいものをそろえているのだから、
せめてもうちっと演出考えてほしい。

あと、暴徒の悲鳴に混じってきこえる、
ヘンな(不気味な)音声の悲鳴。

シナリオには
「悲鳴の中に、異質な子どもの様な金切り声」
との記載があり、実際にもそのように聞こえます。

が、これも、意味がわからない。

考えられるのは“ビケちゃんの悲鳴”ですけど。

解釈としては、魔力を減衰させた
“黒井ミサ”が呪詛を行ったが、
今までに滅んできた
“中途半端”な呪詛を行ってきた人々と同様、
行使者に呪詛が戻ってきてしまった。

その“呪詛返し”を、
ビケちゃんが“避雷針”として受け、
悲鳴をあげつつ“焼け焦げ”てしまった。

<以上ネタバレ>

……というような推測は成立すると思います。

この推測があっているか否かは別として、
やはり説明不足。
視聴者をおきざりにしている悪例の
ひとつではないかと思います。


ミユキの「選択」


さて、次のシーンは
おなじみの「赤い部屋」ですが、
リリーも亮子も、
すべてを察しているようです。

亮子は魔女を志したことがあり、
何らかの“力”の持主であることは
すでに示されていますが、
この期に及んでリリーに関しては、
何の説明もありません(^_^;)。

ですが、不思議に許せてしまうのは、
やはりその異様なビジュアルと
映しかたの妙なのでしょうかね。

で、ここも
エコエコアザラク -眼-」を
参照すると、驚いたことに、
去っていくミユキに関して、
ちょっとした情報が受け取れます。

すなわち、亮子のセリフの中に
<以下ネタバレ>
「(ミユキの選択を察し)」という
ト書きが挿入されている。

ミユキの選択?

意味がわからないです。
自殺――ではありませんよね。
そこまでする理由はない。

謎ですねえ。

――と思ってつづきを見ると、
飛び降りたミユキのシーンが
きちんと挿入されていました。

忘れてた(^_^;)。

でも、意味がわかりにくい。

いや、自責の念、とかなら、理屈ではわかる。
でも、ミユキがそこまでするイメージがわかない。

これまでのドラマの流れと、
ミユキとリンダの関係性、ミユキの性格などと、
この結末とが、合致しないというか。

どうも、はみ出しちゃってる印象が
強いんですよねえ。

なんかバランスが崩れている。

リリーのシーンが挿入されるし、
ミユキの選択、ではなく、
リリーの“邪眼”であるならば、
特に違和感はないのですけど。

事実、公開された脚本さえ見なければ、
そういう風にしか受け取れないだろうし。

でも、脚本家の脚本に
はっきり書かれてるんだもんなあ。

“選択”って。
<以上ネタバレ>

過去と現在が交錯する


トンネルの黒井ミサのシーン。
“過去の亮子”とおぼしき少女が
“ミサから教えられた魔術”が効いたことを
“現在のミサ”に報告する。

混乱しそうな演出ですが、
不思議とすんなり入ってきます。
なんでだろう。

それにしても、この“過去の亮子”を演じる少女は
演技が下手すぎますな……。

子どもだから仕方がないと言えばそうだけど、
演技のうまい子どもというのは
どこにでもいると思うし。

安易にそのへんの子役を採って、
そのまま使ってしまった、という感じ。

まあここも、スケジュールとか
予算とかが関係しているのでしょうが。

ミサの謎


過去の亮子の、
「地獄の門が開くよ」という言葉をきっかけに、
現実に戻るミサ。

肉体を捨てた自分が、
なぜ四方田千砂の肉体を復活させたのかと
自問するミサの後ろを、
けげんそうに見ながら
通りすぎるおじさんが映ってました。

これ、勝手に映りこんじゃった
一般の通行人なんでしょうねえ(^_^;)。

ていうか、これが演出だったしたら、
秀逸すぎます(^_^;)。

来栖あつこは……


賀茂にインタビューする山中博美。
ここにきてようやく、
黒幕が前面に出てきました。

存在感のある役者さんで、
黒幕にふさわしいキャスティング。

ここで、山中博美のセリフの中に
「といいますと、このサウスゲートシティは
来る地震の防波堤の様なものですか」
という記述が脚本にはあるのですが。
演技している来栖あつこは
「くる地震の」と読んでしまっています。

「きたる」じゃねえかな……。

もっと本とか読んだ方が、
いいかもしれませんね、来栖あつこ……。

まあ美貌だけが取柄のモデル出、
という役柄からすれば、
ふさわしい“演技”かもしれませんが(^_^;)。

深地下の蛇


で、賀茂と博美は、言葉ではなく
テレパシーのような方法で会話する。

賀茂の魔力(?)に導かれ、
深い地下にある不気味な施設に降りる博美。

何かお札(?)のような紙で
頭部を覆った、不気味な修験者たちが
出現しますが、説明はない。

賀茂の配下、といったところなんでしょうね。

で、また小中氏の脚本によると、
「禹歩の術で歩いていく修験僧」
という記述があります。

ドラマでは、先導してきた修験者だけが、
確かにヘンな歩き方をしています。
こんなん、見ただけじゃわからねえって(^_^;)。

呪術的な歩き方というよりは、
単に“おかしな”
(ユーモラスというか、滑稽という意味も含む)
歩き方をしているな、としか見えない。

せっかくの設定ですが、
見せ方を工夫しないと、
単に雰囲気を削ぐ効果しか現れません。

一般の人間が「禹歩の術」なんざ知るわけねえし、
言葉は知っていても、
具体的にどういう歩き方になるかまでは
知ってる人なんてごく一部ですよ。

それくらいわかってて然るべき。



また、ここもわかりにくいのですが、
奈落を覗きこむ二人の下で、
コンピュータで何か作業をしている若者たち。

深刻さがかけらもない雰囲気を
演出しているのはいいのですが、
カメラの“視点”が、まさしく
“バジリスク”であることが
非常にわかりにくい。

しめ縄で囲われているのも、
“視点人物(?)なんでしょうが、
視点が異常な存在であることを示すために
行っているであろう画像のフィルタが、
逆に画面の不鮮明さを助長していますし。

私も、ここまで精細に視聴して
初めて“そういうことか”と気づきました。

本当に、何度も繰り返していることですけど、
全体にいろいろと不親切すぎます、このドラマ。

“演出”とか“芸術”で逃げるのは本末転倒です。
わかりやすさを犠牲にするほどの価値は、
少なくともここにはない。

まして、深夜帯とはいえ、
テレビドラマなんだし。


湾岸で“真実の敵”をさぐるミサ。
……上野なつひ、本当にきれいです。
このドラマにおける“黒井ミサ”にも
本当にぴたりと嵌っている。

このシーンでミサがつぶやく、

「地獄の門――
それを開く者――
悪意でこの街を見つめ続けた者」

というセリフ。

詳細は次の最終回で明かされますが、
裏に秘められたどんでん返しを思うと、
感慨深いものがあるセリフです。


<以下ネタバレ>
また、修験者の祈祷を受けて
黒井ミサを幻視するときの
山中博美の目つきも
すさまじいです。

クライマックスにふさわしい
渾身の演技ですね。

黒井ミサとの対決シーンの、
すさまじい憎悪の表情も迫力。

あのファニーフェイスの来栖あつこに、
こんな演技ができるとは、
想像もできなかったです。

キャスティングしたスタッフの炯眼。

二人の呪的な闘争シーンも
迫力満点です。

特殊な効果とかほぼないんですが、
撮りかたと演技なんでしょうか。
とりわけ来栖あつこの熱演は
圧巻のひとことに尽きる。



田上の果たす役割もおもしろい。
具体的には、何もしていないのですが、
絶叫することで山中博美の注意をそらし、
その隙をついてミサがアサメイを取り返す。

快哉。

で、田上自身は、
自分が何をしたのかに気づいていない。
最高の演出。



このあたりも、脚本を見ると、
式神として博美が出現するシーン、
田上の目にも、黒い影、塊として
映像的に表現する予定だったみたいです。

ここは、無理におかしな技術をを使用せず
演技と撮りかただけで表現したことが
より大きな効果を上げていると思います。
予算がなくてよかった!



博美のセリフ。

「あたしがどんな思いでこれまで生きてきたか――
あんたなんかには、死ぬまでわかんない。
だから……だから殺してあげる」

このセリフを受けて、
生還したミサが口にする。

「そう……わたしには、あなたの心の中は、
判らないまま……」

というセリフも、活きてます。
<以上ネタバレ>
ここは脚本の妙ですな。



田上とミサ


事件の収束後、ミサと田上が
語るともなく語るシーン。

たいした力も立派な精神もないことを自覚する田上が、
ミサを助けたいと何気なく口にする。

それに対して、真正面から
「助けてくれるの?」と
問いかける黒井ミサの、
途方に暮れたような、
すがるような表情もよいです。

上野なつひ、もっと活躍してほしいなー。



<以下ネタバレ>
最後の、奈落の作業場で、
若者たちが一瞬で消失してしまうシーン。

ここも脚本を見ると、もう少し直接的な
バジリスクが若者たちを襲っていることを、
もっとはっきり表現する演出の予定だったみたいです。
<以上ネタバレ>

ここは、脚本どおりに
やってほしかったですね。
あっさりし過ぎている。

脚本の要求も、予算的には
特に問題ないはず。
時間がなかったとか、
そういう方向なんでしょうかね。

若干残念です。



というわけで、
<以下ネタバレ>
とうとう最重要人物のひとりだった
山中博美も舞台から姿を消し、
賀茂と、その背後に控える
最後の敵を残すのみとなりました。
<以上ネタバレ>

う~ん。
やっぱり、賀茂を早い段階で
出しておかなかったのは、
バランスが悪いと思います。

ともあれ、つぎのエピソードで最終回。

物語に、いよいよ決着がつく時が!

……無事に、決着がつくのでしょうか?(^_^;)




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といったところで、本日はこのへんで。
それでは、また。

Night12「魔女の鉄槌」のネタバレあらすじはこちら





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詳細なあらすじになる場合もあり、ネタバレもがんがんしまくりますので、あらかじめご了承願います。

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<以下ネタバレ>ネタバレ部分<以上ネタバレ>
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