レビュー『エコエコアザラク ~眼~』Night09「眼球譚」 | 魔法使いの赤い城

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レビュー『エコエコアザラク ~眼~』Night09「眼球譚」

ご訪問ありがとうございます。
青木無常です。

さて、本日は『エコエコアザラク ~眼~』
Night09「眼球譚」のレビューを行いたいと思います。



このエピソードは前回更新時にも書いたとおり、
見えないはずのものが見える人々が
急増する状況が示され、最後にそれが
異様な形に収束していくまでが
描かれています。

『エコエコアザラク ~眼~』
Night09「眼球譚」
2.レビュー

Night09「眼球譚」のネタバレあらすじはこちら



物語冒頭で提示される、
アスファルトの路上に転がる眼球。
この映像自体に、具体的な意味は
ないものと思われます。

ただこれは、第三の眼、ともいわれる
“松果体”という器官への
ある種の暗示であるのかもしれません。

本エピソードのクライマックスで、
額を引き裂いて出現する
“眼”のような器官。

すべての人間にありながら、
その正体や役割が不明とされ、
超能力を発現するための器官とも
いわれることのある部分です。

仏陀の額によく描かれる第三の眼の正体も、
この松果体なのである、と
まことしやかに解説するかたもいます。

ひとびとの中に、見えないものを
“幻視”するひとが現れるようになったのも、
この松果体が関係している、
というのが、今回のエピソードにおける
中心的なギミックのようです。

この、路上に転がる“眼球”のシーンは
この後も何回かくりかえされます。



また山中博美のマンションが
鉛でおおわれている、という点も、
鉛は超能力を遮断する、という説(?)
から来ているものと思われます。



さて、前回、何かを決心して
岸田のマンションを訪れた須田薫は
今回出てきません。

正確にいうと、生きている姿としては。

はっきりとは語られませんが、
ゴミとして、黒いビニール袋に
つめこまれた形で言及されるのみです。

ここも、微妙なポイントのひとつですねえ。

確かに岸田が薫を殺すシーンを入れるのは、
野暮というか、あからさまでよくない。
だが、これだとあっさりしすぎている。

死んだという暗示ははっきり示されているので、
結局薫はどうなったんだという
疑問を示す人はあまりいないかもしれませんが、
それでもやっぱり、
漫然と見ているとよく理解できない恐れは高い。

マンションを設計したのが、
「賀茂っていう有名な建築家の
設計にしては手抜きだよな」という
きわめて説明臭いセリフで語られているのに、
こういう部分はきれいに、つまり曖昧に
おさめようとしている。

どうもこのあたりが、
いまひとつ気持ちが悪い。

もうひとつ。
このシーンの最初に、
岸田がミルクを入れた容器を
部屋に運んできて床におきます。

が、猫やそれに類する動物が、
それをなめる描写はなく、
岸田とのやりとりの最後に、
博美がそれを取り上げて
黒いビニール袋に無造作にかける、
という風につづく。

これも意味がわからないというか、
汚らしいヘンなシーンなのですが、
ウェブサイトにある小中千昭の脚本を見ると、
猫が出てくる予定だったことがわかります。
予算がなかったのでしょうか。
めんどうだっただけ、という解釈は
うがちすぎでしょうか(^_^;)。

ただ、ゴミ袋の中身のものを
岸田や博美が描写するときに使う、
「汚い、臭いもの」というセリフは
ツボにきます。



「赤い部屋」でミサにメイクをほどこす
リンダのシーンは、
<以下今後の展開のネタバレ>
やがて訪れるリンダの破滅への
伏線ですね。

二人が仲良くなればなるほど、
リンダの顛末に対する時の
悲惨さが際立つ
<以上ネタバレ>。



さて、「スクープアイ」の
インタビューのシーンが
冒頭から繰り返し入ってきます。
<以下ネタバレ>
最初は特別な“眼”をもった人々が
どこか自慢げに
そのことについて語っているのが、
第三者の視点から語られることになって、
方向が変わってくる。

そういう能力を持っている人間は、
人を呪う力も持っている。

<以上ネタバレ>
という方向に流れ始める。



「赤い部屋」では、ついに
亮子の口から、かつて彼女が少女だったころに
出合った“黒井ミサ”について語られます。

それはやはり、今「赤い部屋」にいる
黒井ミサとは、違う顔をしていた、と。

核心に近づいたシーンですね。

探偵の田上がいうように、
彼女は本当は四方田千砂なのか。
それとも……。

彷徨するミサはもう一人の黒井ミサに出会う。

このシーンは上野なつひがつけている
ブレザーではなく、
セーラー服です。

以前のテレビドラマの
「エコエコアザラク」に出ていた
佐伯日菜子のイメージですね。

実際、佐伯日菜子にも
出演のオファーは出されていたらしいので、
うまくいけばこのシーンで、
“二人の黒井ミサ”の
共演が見られたのかもしれません。

探偵の田上(は、今回は出ていませんが)と
よくからんでいるジャーナリストの萩原は、
「東京リバース計画」なる
湾岸再開発計画の建設に関わる
建築家・賀茂と接触をとろうとする。

そして不気味な秘書に“眼”をつけられ、
錫杖の“音”を聞く。

画面上では、何事もなく立ち去りますが、
<以下次回以降のネタバレ>
ここで萩原は物語から姿を消します。
そして、ようやくといっていいのか、
黒幕の黒幕である“賀茂”という名前が
クローズアップされる。

まあ名前だけなら、山中博美、
そして岸田たちが住むマンションの
設計者として何度か言及されていますが、
物語に関わってくるのが明示されたのは
<以上ネタバレ>
今回が最初といっていいのではないでしょうか。

正直、引っ張りすぎだとは思います。
もっと早い段階で、
もう少しわかりやすい伏線を
多少なりともひいておいていいとは思うのですが。



そして、スクープアイでは、
<以下ネタバレ>
額を引き裂いて出現する“第三の眼”
という衝撃的な映像が流される。

このシーンは、脚本家の小中千昭が
メインのサイト「エコエコアザラク -眼-
特別ページが掲載されていて、
それによると、小中自身が
自分の持ち出しで特殊効果に使う
小道具を作成したとのこと。

……。
まあ、一目見れば、つくりものと
あからさまにわかる感じではありますね。

正直な話、力作の出来がいまいち、というのは、
ものをつくる作業をしていると
ちょくちょくあること
なのではないかと思います。

この“眼”には、蛇の
イメージもあるので、
“長い”というのも必須条件なのでしょうが、
もうちょっときちんと出来てたらなあ……。
という気持ちはなくもないです。

額がバクッと割れて中から何かが
出てくる、というのは、

<以上ネタバレ>
正直、かつての松竹の製作した
吸血鬼ゴケミドロ』で、
かなりのトラウマを植えつけられたし。

この程度の感じでは、あまり
来るものはないですね……。



クライマックスは、湾岸を彷徨するミサを
“梵字”の結界が取り囲むところ。

萩原の時と同じように、錫杖の音が
鋭く鳴りわたる演出もあるため、
ここから萩原を襲った運命と、
ミサを襲撃した“結界”が
同じ出所であることが暗示されています。

むろん、黒井ミサはこともなく
撃退してしまうわけですが。

萩原がらみということで、
これが“賀茂”という名に
つながっていくことも、
ここでは示されているわけです。

さらに賀茂という名から
謎の背景に“陰陽道”がからんでいることも、
何となく想像できますね。
(賀茂氏は、あの“陰陽師”安倍晴明の
師匠筋にあたる陰陽道の名門)。



果たして、黒井ミサと
四方田千砂との関係は?

岸田に殺されたはずの
四方田千砂は、どうなってしまったのか?

第十話「流転」では、
その顛末が語られます。



本日は以上です。
それでは、また。

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Night09「眼球譚」のネタバレあらすじはこちら





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詳細なあらすじになる場合もあり、ネタバレもがんがんしまくりますので、あらかじめご了承願います。

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<以下ネタバレ>ネタバレ部分<以上ネタバレ>
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必要に応じてドラッグ反転でお読みいただきますよう、お願いいたします。

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